Inorganic Electro-Luminescence

無機ELとは

薄さ0.1㎜の光が未来をデザインする

無機EL(無機エレクトロルミネッセンス)とは

無機ELとは、蛍光体に硫化亜鉛などの無機物を使用し、エレクトロルミネッセンス現象を利用して発光させる表示装置です。
ELを利用した表示装置としては、無機EL以外に有機ELがあります。
有機ELは蛍光材料に有機化合物を使用し、無機ELは無機化合物を使用する点で大きく異なります。

無機ELは有機ELに比べるとカラー表示を実現することが難しいとされており、高輝度と長寿命を両立する適切な青色の素材が長らく見つかっていなかったことから、カラーディスプレイの開発は有機ELに比べてあまり進んでいません。適切な素材が揃い、開発が進むことによって、大画面化、長寿命化などの面で有機ELよりも優れたディスプレイも実現可能と期待されている表示装置です。

無機ELの特徴

目に優しい

  • 均一発光の面光源
  • 直視しても目の疲れが少ない

強い

  • 折り曲げ立体成型可能
  • 衝撃や振動に強い
  • 携帯電話向けSW打鍵試験100万回に対応

薄くて軽い

  • 厚さ0.1㎜~の極薄面発光
  • 軽量0.4g/㎠
  • フレキシブル 曲げR1対応

機能性

  • 自由な発光形状が作れる
  • パターン発光、両面発光可能

その他

  • スクリーン印刷で大量生産可能
  • 発熱が軽微
  • 極低温でも発光(-30℃以下)

無機ELの歴史

  • 1981
    カメラ用フラッシュLCDバックライト
  • 1986
    露出計 LCDバックライト
  • 1989
    計測器
  • 1990
    時計 置時計
  • 1992
    道路標識
  • 1994
    ポケベル
  • 1998
    ハンディー端末 LCDバックライト
  • 2001
    自動車 ナンバープレート
  • 2006
    携帯電話 キースイッチ
  • 2010
    3DEL開発
  • 2017
    電子ペーパー 生産開始
  • 2019
    電子ペーパー 新規事業

初代:「P型」

厚さ 1.5mmの面発光

第2世代:「S型」

厚さ0.3㎜の防湿フィルムレスでフレキシブル性が向上し、ハンディー端末等のLDCバックライトとして採用されました。

第3世代:「F型」

厚さ 0.1㎜の高耐久性シートを開発し携帯電話やキーボードのバックライトとして採用され、月産80万枚の生産体制が確立しました。

第4世代:「3DEL」

熱成形に耐える、
無機EL塗料の開発に成功し
立体発光用としてご提案を開始しました。